a_lr_es_ch_aのブログ

なんの得にもならないブログです

予備校の話

なんだかノリでブログを書きたくなってしまったので開設しました。

書くことがないので予備校の話でも書こうかと思います。


私は紆余曲折あって2年生の時に2時間半かけて毎日通っていた高校を辞めてしまっているんですが、なんでわざわざそんな遠いところに通っていたかというと美術の高校に入ったからでした。

高校ではだいたい理想通りに事が運び高校デビューを果たして楽しい日々を送っていました。


のですが色々なことが重なってもともとあった不登校癖が再発し2年の時にぽっきり行かなくなってしまい

そのまま両親に大阪の私立の通信高校にぶちこんでもらいました。

通信高校は週2日ほど1時間ずつ授業を受ければ卒業できたので、それからはほとんど毎日外に出ず出たかと思えば親の金で買い物、、、のような自由すぎる生活に突入し1年間そのまま過ごしました。


ところがある日進路面談でチューター(通信には担任がなく担当の先生のことをこう呼びます)に聞かれたのです。


「あるれさん、進路どうするん?」



先のことなんかまったく考えず気の向くままに遊んでいた私は、この先どうするのかと聞かれたらなんとなく「美術系の学校に進学」と答えていたのですが全く進学する意欲もビジョンもなく…

その時は全日に通っていた時の高校の担任にあるれさんなら入れるよと言われていた某美大二個ぐらいを適当に答えて帰りました。


焦りを感じ全日高校時代の担任の先生を当たりました。(ありがたいことにいい先生で中退後もめっちゃ面倒をみてもらいました)


とりあえず美術系の専門学校にでも行こうとしてると言ったら全力で止められてそこで強く美大をすすめられます。


美大受験は一般の大学の受験とは仕組みがかなり違っていて、基本は実技が重要になるのですが、実技は塾などでは見てもらえないため美大専門の予備校 いわゆる画塾に通うことになります。

私は高校受験のために神戸の美大予備校で絵を見てもらっていたのでまず予備校に通うことになるっていうのはすんなり受け入れられました。(そもそも周りからしてそれが当たり前でした)


そこで先生に紹介してもらった予備校にアポを取り付け説明を聞きに行くことに。




予備校は難波のYゼミで親同伴だったのですが初日のことは忘れられません。難波きたね!浮浪者どーん!駅広!Yゼミでか!


しかも立地が忘れられません。駅前徒歩1分、しかも目の前はラブホ街。いいのだろうか。


難波のYゼミはA館とB館があるのですが、A館は綺麗なでかいビルに何人も受付がいてすごいお金かかってる感じ。

ここで授業受けられるのか〜と感動して警備員の人に道を聞いたら


美大芸大受験ですか?B館になります」


まあ言ってしまえば隔離されてたんですね。

高校でも美術科は別の棟で隔離されてたので慣れてるのですが、この"普通とは違う"感が我々美大受験生を特急階級みたいに意識させ、こうして勘違いは加速していく…


B館に入るとちょっと社会不適合っぽい事務員の人(後から知るんですが私の大学卒らしいです。なんで事務員に…)が出てきてコースの説明を受け、通信で昼間空いてるので浪人と同じ扱いで浪人生と一緒に授業を受けるのがいいだろうということになりました。

私はデザインセンスが壊滅的で彫刻か油で受験することになったのですが彫刻は関西に強い予備校がないために強制的に油画科に入ることに。



家に帰って親と相談し、いつも通り混乱し親を殴り人生なんかしらんどこにも通いたくないどうしたらええねんと泣き叫び数時間、

「お願いだから大学だけは出て」と親が私に土下座し予備校に通うことになりました。

当時は実家暮らしで甘えただったので何も分かってなかったのですが中退した私を私立にぶち込み美大受験に理解があり安くない予備校代も払ってくれる。ヤバい親です。

当然美大受験は金持ちばっかりということはなく、東京や名古屋の都心部に実績のある予備校が集中しているため、浪人のために上京して一人暮らしなんてこともザラにあり

スカラシップを取ってバイトしながら…みたいな受験生も結構いました。



そんなこんなで晴れて難波の予備校に入会し現役生なのに実質浪人生の生活がスタート!イェイ!



B館はYゼミのよく知られるでかいタワーではなく7階ほどの小さいビルで、階ごとにデザイン科のアトリエ、基礎科のアトリエ、工芸科のアトリエ など分けられており、最上階の油画科のアトリエに入ると7人ほどが各々石膏やセットされた静物モチーフに向かってデッサンしていました。

それぞれがそれぞれのモチーフに向き合ってイーゼルを立てて黙々と絵を描き、後ろから講師が見て回る姿はなかなか独特な光景なので実際見てもらわないと伝わらないと思います。


初日はセットされた静物モチーフ3点を鉛筆デッサンする簡単な課題で、一応美術科だし前も画塾に通っていたし自信を持って描いたのですが


(あれっ、描けない…….)



そうなのです、勉強でもスポーツでも音楽でもなんでもそうだけれど絵も描かないと下手になるのです。

引きこもって毎日ネット三昧と洋服に時間を費やしていた私はすっかり中学生レベルの画力に戻り、その日は微妙な評価をもらい己の実力を思い知りました。


帰りに周りを見渡すと化物のようにうまい…それもそのはず、某国立芸大は定員が少なく受かることのほうが稀なので非常に多浪が多く、3浪程度ならザラでした。

予備校のメンバーは覚えている限り2浪が2人、大卒後の再受験が1人、1浪が4人でしたが、そのメンバーがとにかく個性派揃いで未だに忘れられません。


全身ダボダボのファッションにキャップに白いナイキという今時珍しいレベルのヒップホッパーなのにチック症なのか止まることなく咳払いをしており尚且つ描く絵が男の絵じゃないぞこれというレベルで天才的に堅実かつ繊細な写実絵を描く男の子

ガッキー系の清楚で可愛い見た目でメンヘラって感じも全くなく話してもごく普通の女子なのに描く絵がえげつなく前衛的で、逃亡癖があって突然失踪し親に捜索願を出されかけたり精神病院に連れてかれてアスペルガーの診断降ったり病んで絵にカビ生やしたり飛び降りて骨折したりしたんだよね〜などと明るく伝説をたまに話してくれた女の子

予備校のコンテスト(模試みたいなものです)でナンバーワン常連で実力はハンパないのにメンタルが激弱らしく本番で白紙のままで提出してしまい2浪の美人の先輩

どこからどう見ても中高生にしか見えないのにまさかの再受験生で、いい大学を出て普通に就職したにもかかわらず人生に迷い「大学に出てからの人生設計を全く考えてなくて、このまま書類に埋もれていくのかと思って仕事辞めた」とかっこよすぎる哲学を語ってくれた25歳の先輩

クマに似ていてゆるくやる気なさそうでほぼ途中から出勤してくるのにトップの芸大を出たらしい講師の先生


などなど、高校を中退し問題行動を繰り返しかつやたら派手な見た目で中身の変人さからどこでも浮いていたこの私が余裕で霞むぐらいのこの濃すぎるキャラを持った人間たちが、

必要以上に干渉することなくお昼も1人で黙々とご飯を食べている…みたいな空間は自分にとって非常に居心地がよく、なおかつ気分転換にコンビニにアイスを買いに行ったり登校時間通りに来る人間がほぼいないようなゆるゆるの予備校だったので、

仲の良い友達こそできなかったものの予備校生活はそれなりに快適なものとなりました。


難波という土地柄も新鮮で都会だったので帰りに心斎橋や梅田に寄って洋服を買って帰ったりするのもなかなか楽しみでした。

本当にゆるい予備校だったので途中で抜けて梅田に出て行き洋服を買って帰るみたいなこともよくやっていました。大学に入った今では考えられません。


ただ、高校もまともに出ておらずバイト歴もなくスキルも学力もない分プレッシャーは半端なものではなく、私は大学を今年落ちたら学力はもう落ちていくだけなので風俗落ちは逃れられない…

と毎日頭によぎり最終的には一般学科試験の参考書を開くだけで涙が出てくるようになりもう受験辞めたいと毎日暴れしょっちゅう手首を切っていました。

美大入試というものは1回の10時間ほどの実技で一年分の結果が決まってしまうからこそ非常にダイレクトにメンタルに来るようで、

後から知るのですが2浪の先輩はプレッシャーで毎日予備校のトイレで吐いたり、同い年の女の子は精神的にどん底にきて飛び降りて骨折したり、

美術科時代の元同級生は内臓をやり血を吐くようになったりだとかそれぞれが散々追い込まれていたようでした。

実際目にしたわけではないのですが友達の予備校では泣きながらデッサンする子なんかもいたようです。

私はもともとメンタルがかなり弱いのに加え学科の勉強が全く追いつかないことと満員電車も相当な精神的負担で毎日ツイッターに毒を吐くようになりました。今もいまいち治りきっていません。



最終結果としては、私は先生の操り人形と化すことで晴れて推薦で別の学科で大学に滑り込むことができ波乱万丈の人生の第2章の幕を開け、

他のメンバーはトップの大学に受かったり社会人に戻ってしまったり私と同じ大学に入ったりと予測のつかない結末を辿りました。

連絡取るほど仲良くなかったのでその後を誰一人知らないのですが、予備校で話すことなく気になっていたみなさん…元気なのかな。



ちなみにお世話になった美大芸大受験コースは例の件で潰れA館だけが残ることになり先生や残りの受験生などは各地に散ってしまうのでした。

儚い…


予備校の話はざっとこんなもんで終わりにします。




おわり

広告を非表示にする